★☆救う会全国協議会ニュース★☆
(2018/06/10)



★☆救う会全国協議会ニュース★☆(2018.06.10)

 韓国の拉致被害者家族は、文在寅大統領が2回も南北首脳会談を行いながら、自国民拉致についてまったく言及しなかったことに強い怒りと悲しみを覚えている。彼らの唯一の希望は日本、米国など国際社会が全世界規模の拉致問題解決への声を上げることだ。本メールで紹介した6月8日のソウルでの国際会議もそのような観点で開催されたものだった。

 同会議で李美一・朝鮮戦争拉致被害者家族会理事長のあいさつは、韓国家族の心の底からの訴えがこめられたものだった。ここに全文を日本語訳して紹介する。


■ 韓国拉致家族の訴え

「北朝鮮政権の不法拉北・拉致問題解決のための13か国国際共助対処方案発表会」
開会の辞

2018年6月8日
朝鮮戦争北朝鮮拉致被害者家族協議会
理事長 李 美 一

 6月12日の米・朝首脳会談を前にして準備いたしました「北朝鮮政権の不法拉北・拉致問題解決のための13ヶ国国際共助対処方案発表会」に参加して下さった国内外の来賓の皆さま、心より感謝申し上げます。特にお忙しい中にも祝辞を述べるために参席くださった金錫友・元統一部次官に感謝の言葉を申し上げます。

 今日私たちが発表会を持ったのは、米・朝首脳会談で北朝鮮の金正恩が願うように朝鮮戦争の終戦宣言または、平和体制を取り上げて論じようとするならば、何より先に休戦会談で棚上げにしてしまった戦中に北へ拉致された韓国民間人の問題が核心先決要件にならなければならないという切迫感のためです。このような状況で戦中拉致家族会は4月26日にトランプ・アメリカ大統領に戦中拉致問題の解決を求める請願書を送ったのに続き、5月16日にはポムペイオ国務部長官とボルトン安保補佐官にも書簡を送りました。

 休戦会談で国連軍側代表のアメリカは共産軍捕虜と北朝鮮に抑留された韓国民間人の一対一交換を主張しましたが、実現できませんでした。なぜなら北朝鮮が徹底して北へ拉致した民間人の存在を隠し、巧妙に欺瞞術を使って「失郷私民」交換に含んでしまったからです。この結果、戦中拉致の議題は会談から排除され、ただ一人も帰ってこられませんでした。北朝鮮政権は極悪な拉致犯罪が何の責任も問われないことになるや、戦争後にも必要に応じて韓国人をはじめとする世界13ヶ国の民間人を思いのままに拉致する拉致犯罪の専門集団になったのです。

 日本、タイ、ルーマニア、フランスをはじめとして13か国で北朝鮮が拉致を行いましたが、この問題に対して被害者家族とともに政府が声を上げる唯一の国は日本です。私はそのような面で日本を非常に高く評価し、私たちが見習わなければならない点が多い国だと考えます。トランプ大統領に直接安倍総理が会いに行って、拉致された日本人問題を米朝会談で取り上げて解決して欲しいと、お願いすることはそれほど容易なことではありません。しかし自国民を代表する総理や大統領、そのような方々は困難でもしなければならない時には外国にもお願いをするべきです。

 そのような外国へのお願いまでは無理でも、我が国大統領文在寅に私たちは戦中拉致を南北首脳会談で議題にはできなくても、ひと言でも公開的に戦中拉致被害者という言葉を口にして欲しいと強く求めました。しかし、それさえも拒絶されてしまいました。本当に大韓民国を代表する大統領の資格があるかという公開質問書を大統領府に送りました。今週の火曜日までに回答をくれとしましたが、3日過ぎてもまだ回答をもらうことができません。何と答えるのか、なぜ自国民が北へ拉致されたという話はしなくて、日本人の拉致は取り上げたのか、その意図が何か、全世界の言論が集中した中でそのように話せば、事情を分からない人々は韓国には北へ拉致された人はいないと考えてしまいませんか。このように、本当に私たちは再び絶望のどん底に落とされなければならない局面にあります。

 私たちは北へ拉致された家族が帰ってこられませんでしたが、それでも自国民を犠牲にして自由民主主義体制の大韓民国を守ったアメリカに心より感謝する心を持っています。人権を最高の価値と考え、抑留された韓国系アメリカ人3人をポムペイオ国務部長官が直接、北朝鮮に行って連れ出しませんでしたか。このように人権を尊重する先進国を見るたびに、私たちはいつになったら人権を尊重し、誤りを正し、真実を示す国家となるのか、本当に暗たんたる心情です。

 それでも私たちは最後まで希望を捨てることはできません。なぜなら捕えられられた人々が私たちの家族であるためです。私たちはまだその人を忘れずにいます。ですから人権を最高の価値とする先進国アメリカが、ぜひ私たちの戦時拉致問題も米・朝首脳会談で取り上げて議論し、戦中拉致被害者の人権も回復するように請願しています。もし戦中拉致問題が今回の米・朝首脳会談のような絶好の機会で解決できないならば、私たち皆は人権の価値をもはや語ることは出来なくなるでしょうし、歴史の罪人になるでしょう。なぜなら今回が最高であり最後の戦時拉致問題を解決できる機会だと思うからです。

 今日のこの会場には日本で数十年間、私どもの団体が活動を始まる前から活動してこられた西岡力拉致日本人救う会会長が来られました。また、タイから拉致されたタイ国人のために専門的に活動する海老原教授とタイ人拉致被害者家族の方も来られました。私たちは政府ができないことを熱心に最後まで希望を持って努力するとお約束します。ぜひ今日のこの発表会が一度で終わるのではなく13ヶ国の国際連帯共助を通じて国際社会により一層多くの訴えを行ない、私たちの声が全世界を動かすようになることを願って、あいさつを終えます。ありがとうございます。

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