★☆救う会全国協議会ニュース★☆
(2015/09/17-3)



★☆救う会全国協議会ニュース★☆(2015.09.17-3)

 小泉訪朝13年目の本日、家族会の飯塚繁雄代表、横田滋・早紀江夫妻、救う会の西岡力会長、山岸丈良事務局次長が出席して、東京・港区芝の友愛会館会議室で記者会見を行った。西岡会長、飯塚代表、横田夫妻の冒頭発言は以下のとおり。

■飯塚代表、横田夫妻、西岡会長が会見

 西岡力 8月中旬以降、「もうすでに調査は終了している」、そして「安否情報、新たなものはない」「日本側がそれを受け取るのを政治的に嫌がっている」という方向のリークが続いています。8月中旬に同志社大学の浅野教授に北朝鮮政府高官がそういう話をしたという話があり、それから9月4日には日本政府の参与であられる方がテレビに出て、生存率という話をして、「50%かもしれない」という、自分の推測だという前提ですけれども、そしてそういうことであったら、政治的に受け取れないんじゃないか、という話をしています。また9月9日には宋日昊大使が公式に会見して、「調査結果はほぼ完成した」ということを言っています。それから9月12日には共同通信が、「北が新たな安否情報はなかったという調査結果を日本に伝えた」という報道をしました。方向性が皆同じで、全部、調査は終わっている、安否情報はない、日本側が政治的に苦慮して受け取りを拒否している、というものです。

 そしてもう一つ、横田さんご両親に、お孫さんに会うため平壌に行かないかと打診しているという報道もありました。そもそも平壌というのはあり得ない。モンゴルでなぜ面会があったのかということを考えれば今頃平壌ということが出てくること自体がおかしいのですが、様々な揺さぶりをかけてきていると思っています。そして、政府の対応に我々が疑心暗鬼になって日本側が分裂することを狙っているのではないかとも思えますので、もう一度、私たちの基本的な立場をここで明らかにしたいと思って会見を持ちました。

 13日の大会でも言いましたけれども、そして運動方針にも書いてある通り、私たちが求めているのは、報告書ではなくて、生存者の帰国であります。それは繰り返し申し上げているところで、北朝鮮がもう一度「安否情報がない」と言ってきたのならば、それは我々の要求、あるいは安倍政権が言っている「拉致問題が解決しなければ未来を描くことを困難にする」ということを満たさないのですから、そういうものを出してきたのだとすれば、ぜひ未来を描けないような強い制裁をしていただきたいと思います。我々が北朝鮮から出してくるものを評価する基準はただ一つ、どんな紙が出てくるかではなくて、全員が一括して帰って来るかどうかであります。それがないならば強い制裁をかけてほしいという基本的立場に変わりはない。紙ではなくて人であるということを、もう一度ここで強調したいということです。

 そして、横田さんたちも、すでにもうマスコミの報道に対して話されていますけれども、今第一に考えていることは、めぐみさんのことであるということであります。

 そのことについて、家族会の代表、前代表より皆さんに話していただこうと思って、今日、会見を開かせていただきました。それでは飯塚繁雄代表から、今のことを踏まえて思っていらっしゃることを言っていただいて、次に横田さん夫妻から話していただきたいてご質問を受けたいと思います。

 飯塚繁雄 最近の状況については、今、西岡会長のほうから解説があり、また13日の国民大集会の中でもいろんなお話がありました。私も最近、何かやればそれがどう全員の帰国につながっていくのか、というそういった見方をするようになりました。したがって、今回いろいろ出ている情報についても帰国ということに全く結びつかないというような内容ばかりですね。我々はこういうことを云々するのではなくて、基本的には被害者の確実な帰国しかないというのは絶対に譲れないんです。いろいろな細かい動きがある中で、それをいちいち検証して、そのための対応、対策をどうするんだといったこともありますけれども、直接北朝鮮に対して、被害者を返せというこの一本の目標をより強力にしていくのが筋ではないかと思います。

 今確かに安倍総理も大変忙しい状況に中に入っていますけれども、安倍総理も国の最優先課題だということをはっきり言っています。最優先ということは他の課題、問題の上に、先にやるということですよね。そういったことが実際にはあまり見られないと感じています。安倍総理が言っている北朝鮮が未来を描けない状態になるということもですね。一方では逆に、北朝鮮当局に向かって、北朝鮮
の未来を描きたいならば被害者を返しなさいと、それも、いつまでに、と言うような論法もあるのではないかと思います。

 我々が怒りの声を挙げて、それに比例する強い制裁、これは当然なんですけれども。これもどこまで制裁したら向こうが白旗を挙げてくるのか、被害者を返してくるのか、これも見当がつかないと思うんですね。ですから、安倍総理が最高責任者であって、日本の最優先の問題を解決すべき直接の担当者ですよね。そういう意味では周り、取り巻き云々ではなくて、安倍総理が本当にこの日本の被害者を助ける意志が強ければ、それなりの対応というのがまだあるのではないかと思います。

 一般によく言われるように安倍総理が北朝鮮へ乗り込んで行けばいいじゃないかという話がありますれれども、こういう無茶な話ではなくて、きちっと確認を取ったうえで、首脳会談になるのか、あるいは書簡になるのかわかりませんけれども、そういう直接的な動き、対応がほしいなと今考えています。

 いろいろな他の催し物、イベント、それから外交的な働きかけ、これも当然ありますけれども、外交の働きかけについては要するに、そういうことを要請したということだけで、いつまでにこうしたことをやってほしいとか、そういった具体的な要請とか、協力要請がないまま、どうしても私から見れば、こういうこともやってます、やってますという話しか聞こえないんですね。この結果どうなったの、といつも私が言うように、例えば要請すれば具体的にその内容について、日本国として、あるいは要請国として何をどうしたいのかと、具体的にですね。いつも最終コメントは、日本の態度は理解できる、何とか協力、支援するというようなコメントで終わってしまって、そのあとは何もない。

 こんなことを含めて、とにかく今年この問題が解決しなければこれはえらいことになるという覚悟を私はしています。まさに日本の国として、国の立場、威厳あるいは国民に対する責任、我々に対する対応を含めて大変なことになるということも懸念しながら、やはりどんなことがあろうとも一刻でも早く返してほしいと、これが一番の強い願いであります。

 横田滋 私たちが北朝鮮の方に、ウンギョンさんなんかに会いに行くとかという話が一部報道で出ていましたけれど、実際はそんな話は全く出ておりませんし、こちらからお願いしているということもありません。最初のときは、ウンギョンさんのことでも、いろいろなわからないことがあるから一回ぐらいは会って、ということで、こちらからお願いしたわけではありませんけれども、どうですかということで行ってきましたけれど、今回、現在はそういったことは一切ありません。

 私は新聞の切り抜きをずっと前からやっていますけれども、やはり結局、北朝鮮側の調査書類を日本が受け取らないというのがよく出てきます。それは、あまりいい状況が出ていないんじゃないかと思います。それから8人の死亡というのでも、めぐみなんか2回ぐらい「遺骸」を頂きましたけれども、それは男の人のものであったり、全く北朝鮮というのは信用がおけるものではないと思っております。

 今年の7月頃に何か出るのではないかと言われていたのが何もなかったですけれども、いつまでもそういうふうでは向こうは逃げ切れないと思いますから、何とかいい加減に返してくるのではないかとは思っています。本当に正しい内容のものを出してほしいと思っております。

 横田早紀江 この夏以降、北朝鮮にウンギョンさんに会いに行くということがあるんですかと、マスコミの方から何度も電話をかけてこられるんですね。私は本当に不思議で、どこからそういう情報が出ているんですかと聞くと、どこっていうことは分かりませんけど、みんなそういうふうに思っています、というお電話を頂いてびっくりしているわけです。

 私たちは、たまたま本当に長い時間会えなかった孫に第三国で会うことができて、本当にそれは、生きている間に会うことができたということは本当にありがたく思っていますのですが、私たちが立ち上がったのは、子供が、国家犯罪の中で連れて行かれた大事な子供たちの生命が今なお38年間もどこにも見えない。そして、いい加減な遺骨が送られてきたり、カルテなんかも本当に考えられないようなものを受けて、多くの国民の方に助けていただいて、私たちは戦ってきたわけです。そしてマスコミの報道の中で、どうしたらいいのだろう、本当にこの国はこれでいいんでしょうかというところまでこの問題を詰めて、ようやく38年目でやっとそこまでたどり着いたなと私たちは思っているのです。

 その中で、私たちだけが一回孫に会った喜びをまた今度はこちらに来てくれてまた会いたくありませんかと、もしそう言われたとしても、そういうことは致しません。私たちみんな、それぞれのご家族にもきっと孫がいらっしゃると思うんですね。向こうに、子供たちにおられると思います。ただそれが見えないだけですので。たまたま、うちだけがどういうわけかそうなっているのも不思議ですし、どういう状況でそんなに秘密にしているのかということも想像するしかないんですね、私たちは。

 本当に物凄い大変な日常を38年間、苦しい中で過ごしてきているわけで、そのような中で、孫だけの喜びのために私たちが、「はい、それでは参ります」と言うわけがありません。たくさんの人たちが、お孫さんにも、子供たちにも会えるためには、この大きな拉致問題が本当によい意味で解決しない限り、日朝関係が良くなって、そしてみんなが行き来できて、どこのご家族も子供たち、そして孫たちにもみんなそれぞれ会えるように、拉致問題の本当の解決を願って、私たちは一生懸命、本当に大変な中を、みなさんに助けられて頑張ってきましたので、今もその思いは変わりありませんし、どこからもそのような、来て下さいというようなことを言っていますよ、というようなことを伝えられたこともありません。だから、この報道はどこから出ているのかということを私が聞きたいという思いです。

以上

★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆
■安倍首相にメール・葉書を
首相官邸のホームページに「ご意見募集」があります。
下記をクリックして、ご意見を送ってください。
[PC]https://www.kantei.go.jp/jp/forms/goiken.html
[携帯]http://form1.kmail.kantei.go.jp/cgi-bin/k/iken/im/goiken.cgi

葉書は、〒100-8968 千代田区永田町2-3-1 内閣総理大臣 安倍晋三殿

■救う会全国協議会ニュース

発行:北朝鮮に拉致された日本人を救出するための全国協議会(救う会)
TEL 03-3946-5780 FAX 03-3946-5784 http://www.sukuukai.jp
担当:平田隆太郎(事務局長 info@sukuukai.jp)
〒112-0013 東京都文京区音羽1-17-11-905
カンパ振込先:郵便振替口座 00100-4-14701 救う会
みずほ銀行池袋支店(普)5620780 救う会事務局長平田隆太郎
★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆


戻る



Copyright (C)2004北朝鮮に拉致された日本人を救出する埼玉の会