★☆救う会全国協議会ニュース★☆
(2011/12/16)



★☆救う会全国協議会ニュース★☆(2011.12.16-3)

 以下は、本日、平成23年12月16日に開催された、自民党拉致問題対策特別委員会の議論の概要です。

 委員会には、衆議院副議長で、「日朝国交正常化推進議員連盟」会長の衛藤征士郎氏も参加し、改めて訪朝意志を示しました。衛藤征士郎氏一人が決議案に対し反対しましたが、賛成多数で採択されました。決議案は既報。

 救う会から西岡力会長、島田洋一副会長、平田隆太郎事務局長が参加した。
(文責=編集部)

■「非は日本側にある」という議連の訪朝には反対−自民党拉致問題対策特別委員会

 古屋圭司委員長 自民党の政策は「マニフェスト」等で一貫している。圧力をかけてこそ対話が生まれるという意味で「圧力と対話」だ。

安倍晋三顧問(元総理) 北朝鮮との交渉は、圧力をかけた上での対話でなければ、結果が出ないことを我々は多数体験してきた。

 例えばKEDO(朝鮮半島エネルギー開発機構)合意(核凍結の見返りに重油と軽水炉を提供)で日本は1000億円以上を支出したが、北朝鮮は約束を破った。北朝鮮に善意を示しても何も変わらなかった。

 ヒル(元米国務次官補)氏も、テロ支援国指定を解除するという間違いを犯した。北朝鮮は解除後に核実験を行った。

 コメ支援では、槇田局長(外務省)は、「コメ支援は拉致問題の解決につながる。匂いを嗅いでいる」と我々に説明した。日本は支援をしたが、解決につながらなかった。

(ブッシュ大統領が)「悪の枢軸」と圧力をかけ、我々が2002年4月に制裁法案を出した結果、2002年9月に5人が帰ってきた。5人の帰国後に分かったことだが、5人は「日本に帰りたくない」と言わされていた。そう言わないと「家族がどうなってもいいのか」と脅されていた。

 北に日本が善意を示しても成果は出ない。今日は衛藤征士郎氏が参加しているが、再考してほしい。

衛藤征士郎(日朝国交正常化推進議員連盟会長) 経過は全くその通りと思う。1965年6月に日韓条約に署名し、12月に発効してから46年経つ。しかし、北朝鮮とは国交回復していない。北朝鮮とは161か国が国交があり、国交のない主要3か国は日本、米国、フランスだ。そのフランスも来年連絡事務所を開く予定で、米国は人道支援を行おうとしている。圧力と支援で世界は動いている。

 この中で、拉致、核、ミサイル問題を包括的に解決するために議論をしなくてはならない。平壌宣言の枠の中で正常化すべきだ。平壌宣言はよくできている重いものだ。

 西岡氏が私の産経インタビュー記事について批判したが、この問題は福田政権以降協議した。2008年6月12日には平壌で実務者協議が行われ、8月11日、12日にも行われた。ここでの合意事項は(拉致被害者の)再調査だった。斎木氏(昭隆アジア太平洋州局長)が来て、党でも議論したが何も決まらなかった。

 そうこうする内、政府は10月10日に新たな制裁を行った。北朝鮮側からするとそれが問題だ。

安倍 北朝鮮と国交正常化した国と日本とは何が違うか。日本は他の国と違って、国民が拉致されており、核・ミサイルの照準内にある。アメリカはやられたら海兵隊を送れるが、日本はできない。だから圧力をかける。日本は重油支援に参加しなかったが、結局日本が正しかった。

 また日本は、国交正常化にともない資金を払わなければならないかもしれない国だ。国民の税金を金正日政権に渡すことになる。しかし、北朝鮮は5人に、「日本に帰りたくない」と言わせた。そして8人を返さないのには理由がある。金賢姫を知っている人々を帰せば、北朝鮮が関与を否定しているKAL機事件が明らかになる。またよど号犯については、北朝鮮は拉致に関与していないと言っているので、よど号犯による拉致被害者は返せない。

 衛藤さんが言った「再調査」は茶番だ。北朝鮮は調査しなくても拉致被害者がどこにいるか知っている。

西岡力(救う会会長) 衛藤氏が私の名前に言及されたので反論したい。「非は往々にして日本側にある」という事実認識は間違っている。2008年8月の「再調査」の約束は北朝鮮が9月4日に反故にした。これは麻生政権ができる前だ。そして「10月10日に新たな制裁を行った」というのも間違いで、制裁の延長を決めただけだ。約束を破った「非」は北朝鮮にある。

 また、北朝鮮に日本の(衆議院の)副議長が北朝鮮に行けば、北朝鮮は約束を守らなくてもいいと誤解する。日本のどこに「非」があるのか。

衛藤 8月12日の実務者協議の約束が実行されなかった。

西岡 約束を破ったのは北朝鮮だ。

衛藤 自民党も意見が分かれて結論が出なかった。

西岡 自民党が「非」ということか。

衛藤 実務者協議で決めたことを遵守するのが間違いなのか。

安倍 5人を(北朝鮮に)返さなかったのも間違いか。北朝鮮は平壌宣言を遵守していると言えるのか。

衛藤 北朝鮮は遵守していない。

平沢 聞いていると双方とも(拉致問題を解決するという)目的は同じだ。方法が違う。しかし、政府方針で、(拉致)責任者の引き渡しを求めたらこれは金正日も含まれるので、返せない。

安倍 責任者ではなく、「実行犯の引き渡し」だ。

平沢 時間との勝負だ。このままでは時間切れになってしまう。

安倍 焦っていると思われてはダメ。相手のペースにはまる。5人の家族を取戻すのに2年かかった。我々はその間、非難された。しかし、我慢しなければならない。5人も、「もし北朝鮮に帰っていたら日本に二度と帰ってこられなかっただろう」と言っている。

衛藤 政権は何もしていない。何かしていると言えるのか。

岩屋毅(衆議院議員) 日頃から考えていることを虚心になって申し上げたい。圧力は当然だが、対話が足りない。色々な対話があっていい。衛藤氏の訪朝も悪いことではないと思う。但し、党としての腹合わせはしてほしい。圧力をかけ続けても北朝鮮は崩壊しない。中国が支えるから。

柴山昌彦(衆議院議員) 日本が一体となって行動すべき。北朝鮮はほころびを攻めてくる。今は対話の時期ではない。北朝鮮は変化球ばかり投げてくる。これに乗っていいのか。乗れば北朝鮮は、(拉致の)カードを温存する結果になる。毅然とした対応があってこそ、対話が自然に生まれてくるものだ。こちらから対話に行くのではなく、向こうがせざるをえなくなる対話にすべきだ。

衛藤晟一(衆議院議員) 「非は日本側にある」という議員連盟の人たちの訪朝には私は反対する。

西岡 「非は往々にして日本側にある」という人が行ってもだめ。また、日本は国家公務員の渡航を禁止しており、訪朝は制裁破りだ。これまでの圧力がつぶれてしまう。やるなら第三国でやってもらいたい。小泉訪朝は、拉致を入口に置いたから、まがりなりにも成功した。拉致を入口に置かずに交渉したいと北朝鮮に行くのは制裁破りだ。圧力が低下する。絶対反対だ。

衛藤 議員外交について行政府はあれこれ言う立場にない。もう一つの議員外交がないと拉致問題は解決しない。

安倍 正式ではない交渉はしている。北朝鮮は交渉している形を作りたがる。コメでもKEDOでも日本は1000億円以上出したが、何の成果もなかった。議員外交で、議員が政府より甘いことを言ったら、政府は交渉できない。拉致議連は政府より強い立場に立つのを原則としている。家族の方々ですら我慢すると言っているのに、なぜ我慢ができないのか。


古屋 決議案に賛成してもらえるか(ほとんどの議員、賛成)

衛藤 私は賛成できない。

以上


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